コラム
COLUMN
犬にも歯磨きが必要?┃おうちでできるデンタルケアのポイント
2024.08.01犬
犬と暮らしていると、デンタルケアについて気になることがあるでしょう。色々なケア商品がありますが、それぞれの使い方のポイントなどがあることはあまり知られていません。
今回の記事では、おうちでできるデンタルケアのポイントについて解説します。
■目次
1.犬も歯磨きは大切?
2.おうちでできるデンタルケアの種類
3.スケーリング(歯石除去)とは
4.デンタルケアのやり方
5.気を付けるべきポイント
6.まとめ
犬も歯磨きは大切?
犬の歯磨きは、歯周病の予防として非常に大切です。3歳以上の犬では80%が歯周病に罹患しているとも言われているほど、犬は歯周病のリスクが高い動物です。
歯周病は歯の問題だけにとどまらず、病巣から細菌が血流に乗って心臓などの臓器に障害を起こすこともある恐ろしい病気です。歯周病予防のためには歯磨きをはじめ、正しいデンタルケアが欠かせません。
おうちでできるデンタルケアの種類
飼い主様がお家でできるデンタルケアは、以下のようなものが挙げられます。
<歯ブラシ>
歯周病を防ぐための一番効果的なケアは歯ブラシによる歯磨きです。
<デンタルガム>
デンタルガムは、しっかり噛むことで歯垢の付着を防ぐ商品です。しかし、犬に与えてひとり遊びをさせても、すべての歯のケアをすることができません。そのため、デンタルガムを使って歯のケアしっかりと行うには、飼い主様が手で持って噛ませてあげることが必要です。このとき、なるべく奥歯に入れたり、左右両方で噛ませるなどの調整で効果が発揮されます。
<デンタルおもちゃ>
デンタルおもちゃもガムと同様、すべての歯でまんべんなく噛むことがポイントです。できるだけひとり遊びをさせず、飼い主様が持ってすべての歯を使うことを意識して遊ばせると良いでしょう。
<歯磨きシートや指サック>
歯ブラシが苦手な子や、はじめて歯のケアをはじめる子犬などは、歯ブラシの前にまず歯磨きシートや指サックで「指磨き」からはじめてみると良いでしょう。これらの商品は、歯間などの細かい部分は掃除しづらいため、慣れてきたら歯ブラシへのステップアップを目指しましょう。
スケーリング(歯石除去)とは
歯垢は放置すると石のように固い「歯石」になります。歯石になると、おうちでの歯磨きなどでは取ることができず、動物病院で特別な器具を使って取る「スケーリング」が必要になります。ただし、スケーリングで口内を綺麗にしても、維持するためにはおうちでの日々のデンタルケアが重要です。
デンタルケアのやり方
口のまわりや口の中は本来、犬にとってあまり触られたい部分ではありません。デンタルケアができるようになるためには、いくつかのポイントがあります。まずは、口の周りや口の中を触られることに慣れてもらいましょう。ご褒美のおやつを上手に利用すると効果的です。
歯ブラシは犬の口にあったサイズのものを選び、正しい向きで磨きましょう。犬種によっては特別な注意が必要な場合があるため、愛犬にあった歯磨きは動物病院で相談することが大切です。
気を付けるべきポイント
デンタルケアは、動物病院に相談しながら進めましょう。デンタルケアを得意とする獣医師を見つけておくと安心です。自己流で無理に行うと、犬の口内や顎の骨を傷つけてしまうことがあります。犬がデンタルケアに嫌悪感を持つと歯ブラシを見せただけで逃げてしまう、ということにもなりかねません。そのため、徐々に慣れさせつつ行うことが重要です。
まとめ
デンタルケアは、犬の健康を守るために飼い主様ができる最大の健康管理のひとつです。理想は毎日歯ブラシで歯磨きできるようになることです。ケアの方法に悩んだ時は、デンタルケアが得意な動物病院に相談してみましょう。
岡山県岡山市を中心に地域のホームドクターとして診療を行う
永原動物病院
この記事を書いた人
- 永原動物病院 院長
- 永原 未悠(ながはら みゆ)
飼い主様へのインフォームドコンセントや、信頼関係を大切にしています。大事な予防も含め、疾患(病気)への治療や方針について話し合い、飼い主様と一緒に進めてまいりたいと思います。
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