
コラム
COLUMN
犬や猫の肥満対策|動物病院が教える適正体重の維持方法と病気予防
2025.03.21犬・猫
「最近、うちの子が丸くなってきた気がするけれど、これって太りすぎ?」と不安に感じることはありますか?特に冬場は寒さの影響で活動量が減りやすく、犬や猫が太りやすくなる時期です。しかし、肥満は見た目だけの問題ではなく、健康や寿命にも大きく影響します。そのため、適正な体重を維持することで、多くの病気のリスクを軽減し、愛犬や愛猫が元気に長く過ごすことができます。
今回は犬や猫の肥満対策について、健康的な体重管理方法や病気予防などを詳しく解説します。
■目次
1.うちの子、太り過ぎかも? – 体型チェックの方法
2.太り過ぎが引き起こすリスク
3.適正体重を保つためのポイント
4.獣医師からのアドバイス
5.まとめ
うちの子、太り過ぎかも? – 体型チェックの方法
まずは、愛犬や愛猫が本当に肥満なのか、以下の方法で確認してみましょう。
<横から見たとき>
胸からお腹にかけて「くびれ」が見られるか確認してください。くびれがなく、腹部がたるんでいる場合は、肥満の可能性があります。
<上から見たとき>
ウエストラインがはっきりしているかどうかも重要です。ウエストが広がっている場合、体脂肪が増えているかもしれません。
<触診>
肋骨や背骨に触れたとき、骨が簡単に感じられる場合は正常です。しかし、脂肪に覆われて骨が感じられない場合は注意が必要です。
<体重測定>
体重測定は、肥満予防の基本です。特に、定期的に同じ条件(時間帯、食事前後)で測定を行うことが大切です。犬や猫の標準体重は品種や個体差によって異なりますが、一般的には犬で適正体重の15%以上、猫では20%以上を超えると肥満と判断されます。
太り過ぎが引き起こすリスク
肥満は見た目だけの問題ではなく、以下のような病気のリスクが高まります。
<糖尿病>
肥満はインスリンの働きを低下させ、血糖値のコントロールが難しくなるため、糖尿病のリスクが急増します。
犬の糖尿病についてはこちらから
猫の糖尿病についてはこちらから
<関節疾患>
体重が増えることで関節に負担がかかり、関節炎や膝蓋骨脱臼、椎間板ヘルニアなどを引き起こすことがあります。
<呼吸器疾患>
特に短頭種(例:フレンチブルドッグ、ペルシャ猫)では、肥満によって呼吸がさらに困難になることがあります。
<心臓病や肝臓病>
余分な脂肪が体の各器官に負担をかけ、心臓や肝臓の機能低下につながります。
適正体重を保つためのポイント
肥満の主な原因は、摂取カロリーが消費カロリーを上回ることです。日頃から適切な食事管理を行うことで、摂取カロリーをコントロールしつつ、必要な栄養素をバランスよく摂取させることが重要です。
■効果的な食事管理の方法
<フードの選び方>
年齢や体重、活動量に応じたフードを選びましょう。また、必要に応じて低カロリーのダイエットフードや体重管理用フードを検討してください。
<食事回数の調整>
1回の量を減らし、回数を増やすことで空腹感を軽減できます。
<おやつの管理>
おやつの与えすぎは肥満の原因になります。1日の必要カロリーの10%以内に抑え、与えた分のカロリーを食事から引くようにしましょう。
■適度な運動
適正体重を保つためには、適切な食事管理を行うだけでなく、運動を組み合わせることも効果的です。運動は肥満対策において欠かせませんが、急激に増やすと関節に負担がかかるため注意が必要です。以下の方法で無理のない範囲で運動を取り入れましょう。
<犬の場合>
散歩の距離や時間を徐々に増やしたり、坂道や階段を利用したりすることで負荷を調整します。
<猫の場合>
キャットタワーやおもちゃを使って遊ぶ時間を増やします。特に室内飼いの猫は運動量が不足しがちなので、遊びを通じて体を動かしましょう。
獣医師からのアドバイス
<定期健診の重要性>
年に1〜2回の健康診断を受けることで、体重の変化や肥満による健康問題を早期に発見できます。特にボディコンディショニングスコア(BCS)の評価は、適正体重を確認するうえで有効です。
<体重管理の記録方法>
犬や猫専用の体重記録ノートやアプリを活用し、体重や食事量、運動量、体型の変化を記録しましょう。長期的なデータを蓄積することで、変化に早く気づくことができます。
また、以下のような状況で困った場合は放置せず、早めに獣医師や専門家に相談することが大切です。
・急激な体重の増減が見られる
・食欲不振や異常な喉の渇きなどの症状が見られる
・ダイエットを始める際の適切な食事量や運動量が分からない
まとめ
愛犬や愛猫の適正体重を維持することは健康を守り、病気を予防するために欠かせない要素です。日頃から定期的な体重チェック、適切な食事管理、適度な運動を心がけることで、肥満を防ぎ、愛犬や愛猫の生活の質(QOL)を向上させることができます。
気になる症状があれば早めに獣医師に相談し、専門的なアドバイスを受けましょう。
岡山県岡山市を中心に地域のホームドクターとして診療を行う
永原動物病院
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この記事を書いた人

- 永原動物病院 院長
- 永原 未悠(ながはら みゆ)
飼い主様へのインフォームドコンセントや、信頼関係を大切にしています。大事な予防も含め、疾患(病気)への治療や方針について話し合い、飼い主様と一緒に進めてまいりたいと思います。
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