コラム
COLUMN
犬と猫のワクチン接種の重要性について
2023.09.06犬・猫
ワクチン接種は愛犬・愛猫を様々な感染症から予防し、一緒に長く過ごすために重要な役割を担っています。
ワクチンを接種しておくことによって、病気に感染したとしても、症状の重症化を抑えられます。
本記事では、犬と猫のワクチン接種、予防医療の重要性について解説していきます。
犬と猫にワクチン接種が必要な理由
ワクチン接種は、感染症にかからないように予防し、万が一感染症にかかったとしても病気の重症化を防ぐことができるため非常に重要です。
ワクチン接種によって防げる感染症は非常に多く、なかには重症化すると命を落としてしまうような感染症も存在します。
また現在国内で流行はしていないが、大きな危険性を持っている狂犬病に関しては、ワクチン接種を行う義務が定められています。
犬のワクチンの種類と予防できる疾患
犬が接種するワクチンは「混合ワクチン」と「狂犬病ワクチン」があります。
それぞれ、予防できる疾患と合わせて解説していきます。
混合ワクチン
混合ワクチンは、接種することで、多くの感染症から愛犬の健康を守ることが可能です。
予防できる疾患としては、下記の通りです。
・犬ジステンパーウイルス
・犬アデノウイルス2型
・犬パルボウイルス
・犬パラインフルエンザウイルス
・犬レプトスピラ
・犬コロナウイルス
混合ワクチンで予防する疾患の中には、致死率の高い疾患が含まれています。
基本的に毎年の接種を行うか、しっかりと感染症に対する抗体があるか検査を行う必要があります。
また、混合ワクチンには様々な種類があり、7種以上の混合ワクチンではレプトスピラ症の予防ができます。
レプトスピラ症はネズミの尿が感染源となっており、旅行などで流行地域に行く可能性がある場合や、キャンプなどでネズミの尿に接触する可能性のある犬は、7種以上混合ワクチンを選択するとよいでしょう。
狂犬病ワクチン
狂犬病は、現在国内では流行していませんが、致死率の高さや人間にもうつる疾患であることから、毎年1回のワクチン接種が義務付けられています。
しっかりと接種をしておかないと、狂犬病が国内に侵入してきた際に感染する恐れがあります。
飼い主様は、毎年1回、狂犬病ワクチンを接種しましょう。
猫のワクチンの種類と予防できる疾患
猫が接種するワクチンは、混合ワクチンであり、予防できる疾患としては、下記の通りです。
・猫ヘルペスウイルス
・猫カリシウイルス
・猫汎白血球減少症
・猫白血病ウイルス
基本的に室内飼いの猫では、「猫ヘルペスウイルス」「猫カリシウイルス」「猫汎白血球減少症」を予防する3種混合ワクチンが用いられます。
外で他の猫と接触する場合や、同居猫に猫白血病ウイルスを持っている子がいる場合には、ライフスタイルに合わせて4種混合ワクチンを接種する必要があります。
まとめ
本記事では、犬と猫のワクチン予防接種について解説してきました。
ワクチンは、感染症からペットの身を守ってくれるだけでなく人間への悪影響も防いでくれます。
ライフスタイルによって接種すべきワクチンが変わってきますので、しっかりと獣医師と相談してワクチン接種を行うようにしてください。
岡山県岡山市を中心に地域のホームドクターとして診療を行う
永原動物病院
この記事を書いた人
- 永原動物病院 院長
- 永原 未悠(ながはら みゆ)
飼い主様へのインフォームドコンセントや、信頼関係を大切にしています。大事な予防も含め、疾患(病気)への治療や方針について話し合い、飼い主様と一緒に進めてまいりたいと思います。
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