コラム
COLUMN
愛犬とのドッグランデビュー!┃適切な時期と準備のポイントを解説
2024.09.03犬
犬との暮らしがはじまると、ドッグランに連れて行ってみたくなりますね。ドッグランは自由に遊びまわることができるため、ストレスを解消できる最適な場所です。しかし、ドッグランにはトラブルが発生するリスクがあるため、注意が必要です。
今回は愛犬とのドッグランデビューについて、適切な時期と準備のポイントなどをご紹介します。
■目次
1.ドッグランデビューの適切な時期
2.基本的なしつけと社会化
3.ドッグラン初心者の心得
4.必要な持ち物リスト
5.ドッグランでの注意点
6.小さな子供を連れていく際の注意点
7.トラブル防止と対処法
8.まとめ
ドッグランデビューの適切な時期
<年齢と健康状態の考慮>
ドッグランを利用する際は、まず犬が社会化(人間や他の犬とトラブルなく過ごすためのコミュニケーション能力を身につける学習のこと)をしっかり身につけた上でデビューさせることが望ましいです。一般的には生後6ヵ月以降の犬であればデビューが可能ですが、社会化の進み具合やワクチン接種の状況をしっかりと確認してから連れていきましょう。ドッグランデビューする際は、犬が十分に健康であることも確認することが重要です。
<必要なワクチン接種と健康チェック>
ドッグランを利用する際は、ワクチン接種証明書の提示が必要な場合があります。そのため、ドッグランデビュー前に、ワクチン接種が済んでいない場合は早めに動物病院を受診しましょう。また、ノミやダニの予防も欠かせません。それと同時に健康診断を受けて、愛犬の健康状態も確認してもらうと安心です。
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<基本的なしつけの重要性>
ドッグランデビュー前には、「おすわり」「まて」や名前で呼び戻せるなど最低限のしつけをしておきましょう。
基本的なしつけと社会化
<社会化の重要性と適切な時期>
愛犬が家から出たこともなく、飼い主様以外と関わったことのない場合は、突然ドッグランに連れていくとトラブルに発展する可能性があります。
また、社会化は何歳でも身につけることは可能ですが、社会化期と呼ばれる生後4ヵ月前後までに行うと有効です。
<基本的なしつけの練習方法>
しつけの練習方法はさまざまなため、愛犬に合った方法をドッグトレーナーに相談すると良いでしょう。基本的なしつけの練習方法としては、そっとお尻を押して「おすわり」と命令し、その姿勢になった瞬間にご褒美のおやつをあげるなどが挙げられます。
<他の犬や人との触れ合い方の教育>
犬が社会化期の時期に、パピー教室などに通うことは最も有効的な練習方法です。その他にも、友人などに協力してもらい、お家に来てもらうなどの方法で他の犬や人との触れ合いを学ばせましょう。
ドッグラン初心者の心得
<マナーとルールの確認>
施設のルールに従うことはもちろんですが、その他にもマナーを守ることで安全に利用することができます。例えば、最初からいきなりリードを外すのではなく、はじめはリードをつけたまま一緒に入りましょう。また、慣れてきても定期的に愛犬を呼び戻して落ち着かせることが大切です。
<他の犬や飼い主様とのコミュニケーション>
はじめてドッグランを利用する段階では、他の犬や飼い主様とコミュニケーションを取るのはハードルが高いです。他の犬が近づいてきた場合は、その犬の飼い主様に事情を話してそっとその場を離れましょう。愛犬が他の犬に近づいた場合は、その犬の飼い主様に声をかけ、その犬が他の犬とのコミュニケーションに慣れているようであれば挨拶をさせてもらうと良いでしょう。
<自分の犬の性格や特性の把握>
犬によっては、興奮すると周りが見えなくなる子や特定の犬や人をとても怖がる子など性格はさまざまです。そのため、ドッグランデビュー前には、愛犬の性格や特性をしっかり把握し、事前にトラブルを避けましょう。
必要な持ち物リスト
ドッグランにいく際は、以下を最低限持っていきましょう。
・首輪やハーネス
・リード
・ワクチン接種の証明書
・エチケット袋(うんち袋)
・水
・タオル
ドッグランでの注意点
ドッグランでは絶対に愛犬から目を離さないようにしましょう。少しでもトラブルになる可能性がある場合は、早めに介入します。
また、排泄物の掃除も忘れずに行いましょう。
小さな子供を連れていく際の注意点
<子供への事前教育>
子供とドッグランを訪れる場合は、事前にしっかりと他の犬への接し方や注意点を教えましょう。特に犬好きの子供の場合は、他の犬にも自分の愛犬と同じ感覚で接してしまうことが多いため、よその犬には勝手に触れないように言い聞かせましょう。
<子供の安全確保>
常に監視が必要な年齢の子供の場合、保護者ひとりで連れていくことはなるべく避けましょう。子供と犬、双方の安全のためには、大人が2人以上いると良いでしょう。ある程度の年齢の子供でも、興奮してケガをするなどの可能性があるため、できるだけ保護者のそばを離れないように伝えましょう。
<犬と子供の適切な距離感>
普段から自分の愛犬と兄弟のように過ごしている子供でも、他の家庭の犬とは距離を取る必要があることを教育しておきましょう。他の犬には自ら近づかず、犬の方から近づいてきた場合のみ、その犬の飼い主様に許可を取って触らせてもらいましょう。
<子供の行動が犬にストレスを与えない配慮>
子供がはしゃいで走り回ったり大声を出したりする行動は、犬にとってストレスになることもあります。また、犬がせっかく自由に遊べるのに、子供が犬のそばを離れないなどの事態も好ましくありません。ドッグランは犬が好きなように過ごす場所であることを伝え、できるだけ干渉しないようにさせましょう。
トラブル防止と対処法
ドッグランでのトラブルは犬同士のトラブルの他にも、自分の犬が他の人を咬んでしまうなど人とのトラブルも多いです。そのため、犬の社会化としつけに自信のない段階でのドッグランデビューは避け、ドッグトレーナーなどに相談した上でデビューするようにしましょう。
万が一、なんらかの事故が起きた場合は当事者同士で解決しなくてはなりません。その場では冷静な判断ができないこともあるため、連絡先を交換しておき、あとから改めて連絡を取りましょう。もし目撃者がいる場合は、目撃者の方の連絡先も聞いておくと良いでしょう。
まとめ
ドッグランは犬にとって楽しみがたくさん詰まった場所ですが、一方でトラブルが発生しやすい場所でもあります。楽しいドッグランデビューを迎えるためには、焦らずに社会化をしっかりと行い、しつけに自信を持てるようになってから訪れるのが望ましいでしょう。もし少しでも不安がある場合は、ドッグトレーナーに相談することを推奨します。
岡山県岡山市を中心に地域のホームドクターとして診療を行う
永原動物病院
この記事を書いた人
- 永原動物病院 院長
- 永原 未悠(ながはら みゆ)
飼い主様へのインフォームドコンセントや、信頼関係を大切にしています。大事な予防も含め、疾患(病気)への治療や方針について話し合い、飼い主様と一緒に進めてまいりたいと思います。
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