子犬と子猫の健康診断の重要性と行うべき予防診療を解説│永原動物病院

子犬と子猫の健康診断の重要性と行うべき予防診療を解説

2023.08.25犬・猫

かわいい子犬や子猫を迎え入れることはとても嬉しい出来事です。健康にすくすくと育ち長く一緒に暮らしていきたいと願うのは皆さん同じだと思います。
当院では、その初めのステップとして、子犬・子猫の健康診断や予防診療を受けることをおすすめしています。
そこで本記事では、子犬や子猫の健康診断や予防医療の重要性やその内容について解説していきます。

子犬・子猫の健康診断や予防診療の重要性

子犬、子猫の健康診断は、病気を早期発見したり病気の予防をしたりする上で大切です。
子犬や子猫は食欲があったり、元気に走り回ったりと、おおむね健康だと思うことも多いですが、一見元気そうに見えても表には表れていない何らかの異常や病気を持っている可能性もあります。
そこで、健康診断を行うことにより、目に見えない異常を発見することができます。

はじめて健康診断を受ける際は、お家の環境に慣れさせてから受けるようにしましょう。
お家に迎え入れてすぐは環境の変化からストレスを感じることが多く、体調を崩しやすい時期です。
お家に迎え入れてから1〜2週間くらいを目安にし、環境の変化に慣れた際に、健康診断を受けて体に先天的な異常や寄生虫がいないかどうかを確認してもらうとよいでしょう。

※野外で拾った子猫は高確率でノミが大量寄生している為、子猫を保護された方はお家の中に入れる前に動物病院を受診しましょう。

予防診療では、予防ができる病気に対して、病気の発症を抑えたり、万が一発症しても病気の重症化を抑えたりすることを目的として行います。
発症を抑えられたり、重症化を抑えられたりすることで、健康を守りながら子犬や子猫、飼い主さんの負担を減らすことができます。

子犬・子猫の健康診断の内容

子犬と子猫の健康診断では、「身体検査」と「糞便検査」を行います。

それぞれについて詳しく解説します。

身体検査

身体検査では、「体に先天的な異常がないか」「体表にノミ・ダニなどの寄生虫がいないか」を確認します。
他にも子犬、子猫に、膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)や口蓋裂(こうがいれつ)、臍ヘルニア(さいヘルニア)などの異常がある場合は、放置していると重症化に繋がるため注意してみていきます。

糞便検査

糞便検査では、寄生虫が糞便中にいないかどうかを確認します。
子犬、子猫に寄生虫が感染していると下痢の原因となり、最悪の場合死にいたることもあります。
特に野外で拾った子猫には、寄生虫やノミが多数寄生している場合があるので検査を行い問題がないか確認していきます。

子犬の予防診療

子犬の予防診療では、以下のような処置が必要です。

・混合ワクチン
・狂犬病ワクチン
・ノミダニ予防
・フィラリア予防

子犬の場合には、狂犬病ワクチンと混合ワクチンの2つを接種する必要があります。
混合ワクチンは子犬のうちに2回以上打つことが多いので獣医師に相談してその子に合ったワクチンを接種するスケジュールを決めましょう。
狂犬病ワクチンは生後91日以降の犬に義務付けられており、1年に1回の接種が必要です。

その他、ノミダニ予防や心臓に寄生するフィラリア予防を行う必要があります。
これらの予防は毎月1回行う必要がある予防です。
子犬のうちから、予防しておくことでフィラリアの感染を防ぐことができるので、早めに行うようにしましょう。